
税理士って資格試験の難易度の割に年収低いってほんと…?
勤務税理士ってどのくらいもらっているの?
こんにちは!むたです。
大学院卒業後から都内の税理士法人(現在2社目)に勤めており、転職を成功させて今ではフルリモートの税理士法人で自由に働いています。
税理士試験はとても難易度の高い試験ですが、「その割に稼げない」といった声も多いのも事実です。
今回は禁断の話題。
『税理士は割に合わないのか』について、20代前半のうちに税理士試験(院免)を突破し、実際に税理士法人で働く立場から、正直にお話ししたいと思います。
結論を先に述べると、勤務税理士という働き方に限れば、税理士は割に合わない資格だと私は思っています。
この記事では勤務歴5年以上の私のリアル年収の公開、勤務税理士が割に合わないと思う理由、そして「それでも税理士として働くなら、職場選びで劇的に変わる」という話まで、実体験をもってお伝えします。
- 簿財法+院免の30代勤務税理士
- 新卒入社で常時残業があるブラック税理士法人で働くも、4年目に転職を決意
- 次は絶対ホワイトに転職したくて、業界専門の転職エージェント5社以上に登録
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なぜ『税理士は割に合わない』と言われるのか?


そもそもなぜ『税理士は割に合わない』仕事だと言われることがあるのでしょうか。
まずはその理由について考えてみましょう。
理由①:税理士試験の難易度と年収の格差
税理士試験はとても難易度の高い試験です。
会計科目2科目、税法科目3科目の合計5科目に合格しなければならず、各科目の合格率は約15%です。
勉強時間は2,000~4,000時間とされ、短くても3年、長い場合は10年以上試験勉強に費やします。
1科目ごとのボリュームと難易度は高く、働きながら合格するのは、並大抵の努力では足りません。
これ程きつく難易度の高い試験であるにも関わらず、税理士の年収平均というと
所属税理士(雇われ税理士)の場合『597万円』です。
【引用】第6回税理士実態調査報告書
皆さんはこの平均年収をどう考えますか?
私は税理士試験の難易度の割に、年収は高くない、稼げない資格だなと感じています。
しかもこれ、全年齢の平均のため、20代~30代で絞ると450万前後と想定されます。
税理士資格の取得には、膨大なプライベート時間を犠牲にします。
それにも関わらず「年収は他の事業会社へ就職した友人達と、同じかそれ以下では?」と思うことも多いです。
「税理士は割に合わない」と噂されるのも納得です。
理由②:長時間残業・ブラック企業が多い傾向
税理士法人、会計事務所の傾向としてブラック企業が多いです。
最近は、業務改善されて風通しの良くなった会社も増えてきていると思いますが、依然としてブラックな噂は絶えません。
私も新人として入社した税理士法人では、終電帰りや休日出勤が普通にありました。
それらは全てサービス残業でした。
古き良き体育会系の事務所も多く、仕事は教えて貰うものではなく、背中を見て盗むものだという昭和スタイルが未だ主流な印象です。
「業界の犠牲者」とまでいわれてしまうような、低賃金で長時間拘束される会計事務所は実際に多く存在します。
少し余談ですが、税理士を志して入社する場合には、きちんと業界専門の転職エージェントへ登録して、会社の内情を確認してから就職するようにしてください。
貴重な時間を搾取されてはいけません。
理由③:税理士オワコン説
「AIで税理士の仕事が無くなる」という話も近年よく耳にしますよね。
最近のAIの発達は凄まじく、正直現役で働いている私もヒヤヒヤしています。
まだ仕事を完全に奪われると考えたことはありませんが、クラウド会計の進化を目の当たりにすると、20年~30年したらどうなっているんだろうと税理士業務の行く末を案じることはあります。
AIが発達すると、税理士は「サービスをより安価に提供する」か「AIでは敵わない高度な税務を提供する」かの大きく2択になると考えています。
この2択、個人的には結構キツイ選択肢ではないかなと…。
・サービスを安価に提供する → 価格競争が加速し、税理士の平均年収が下がる
・高度な税務を提供する → 最新の税務知識とプレッシャーに耐えうる一部の税理士にしか担えない
従来、独占業務で守られていた一般的税務業務を、AIができるようになったら。
何も対策をしていない「街の税理士」と言われるような層は、職を失うでしょう。
反面、AIをうまく使う戦略的税理士は勝ち組になれるチャンスがあると思います。
税理士とAIについてもっと知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。


理由④:独立してこそ一人前の世界
そもそも税理士業界のベースは『独立してこそ一人前』です。
だからサラリーマン税理士の年収は低いし、残業時間も多くて当たり前。
「勤務税理士は、独立前の修行期間のため低賃金でOK」という昔ながらの暗黙ルールで成り立っている業界なのです。
そのため独立や社員税理士(役員)を最終目的にしていないと、当然年収は伸び悩みます。
私のような独立希望のない勤務税理士は、「業務内容と年収の折り合いがつく職場」を常に探し続ける必要があるのです。
勤務税理士のリアル年収を公開
筆者のリアル年収(2025年時点)
590万円
過酷な勉強の対価としては…正直、微妙ですよね。でも今はこの年収で満足しています。
私のスペックはざっとこんな感じです。
・30代前半女
・税理士(簿記論・財務諸表論・法人税法+院免)
・税理士業務の経験年数5年~10年(転職2社目)
・マネージャー等の管理職ではない一般税務スタッフ
・フルリモート・フルフレックス
・平均残業時間13時間
・年間休日120日以上
・申請すれば副業OK
1社目のブラック事務所では、残業がとにかく多く、精神的にボロボロでした。でも転職後は通勤なし・往訪なし・残業ほぼなし。年収の絶対値は高くないですが、「時間と心のゆとり」を手に入れた今は、この働き方と年収に納得しています。
管理職に立候補すれば、さらに上がる見込みはあります。私は興味ないですが。
とはいえ、あんなに勉強をした割に、年収は同級生に比べて低いのが現実なのは、少しもどかしい気持ちもあります。


独立開業を目指すなら税理士はオススメの資格


ここまで読んで「割に合わない」といった印象が強まったかもしれませんが、それはサラリーマン税理士(勤務税理士)で留まる場合です。
「独立開業の願望がある」「税理士法人の社員税理士(役員)になる」といったトップ思想があるなら、一転して、とても良い資格だと考えています。
他の士業に比べて独立のハードルは低いと聞きますし、社会的地位もあります。
一人で完結できる業務がメインのため、煩わしい人間関係からも解放され、顧問料という安定収入のもと生活することができます。
仕事内容だって、基本的にはお客さんから感謝されるやりがいのある仕事です。
第6回税理士実態調査報告書によると、開業税理士の平均年収は約744万円、社員税理士の平均年収は約886万円です。
ただ、開業税理士の約30%は年収300万円以下、約25%は年収1,000万円超と、稼げない負け組と稼げる勝ち組が二極化しているため、開業税理士は簡単な道ではないことがわかります。
| 開業税理士の平均年収 | 構成比 |
|---|---|
| 300万円以下 | 31.4% |
| 301万円~1,000万円 | 42.2% |
| 1,000万円~ | 26.4% |
とはいえ、知識やノウハウで自由に働ける業種なので、やる気次第で稼ぎを伸ばすことが可能なのが税理士資格。
仕事の調整、自由度の高さはピカイチです!
勤務税理士という選択


しかし、もしあなたにトップ思考がなく、サラリーマンで生涯を終えたいと考えているのであれば、税理士資格は不要かと考えます。
独立開業や役員に登り詰めるといったハイリスクハイリターンな生き方ではなく、会社員として、安定にそこそこの給与を貰って、仕事ができればいいやと考えているのであれば、そもそも税理士業界はおすすめではありません。
職場にもよりますが、ブラックで年収が低い事が多いからです。
それなら事業会社の方が福利厚生が充実していて高い年収を貰えています。
税理士事務所で働きたい場合でも、雇用者であれば有資格者である必要はありません。
転職する場合でも、実務経験が優先される業界です。
無資格の方でもマネージャーとして活躍しているケースはよくあります。
税理士試験は試験の制度上、合格まで時間がかかりすぎて、どうしてもプライベートを犠牲にしなければなりません。
専門学校のお金も、時間も、勉強の苦しみも全てを背負った「年に1回の大一番」が5科目も続きます。
この精神的プレッシャーは並の覚悟では耐えられません。
また、晴れて税理士試験に合格してもそれはただのスタート地点。
勉強時間に見合う働き方をするためには、また更に上を目指して努力しなければなりません。
そのため、実際に働いてみた上で、勤務税理士という働き方を選択する場合には、勉強コストに対してさほど稼げない『割に合わない』資格だと私は考えてしまうのです。
人生を捧げてようやく勝ち取れる難易度の試験(東大生だって2~3年はかかります)を突破したって、平均でかせげる年収は600万弱ですからね…。
もし自分の友人や後輩から「税理士試験に挑戦したい」と相談された時には、まずこの話をするでしょう。



とはいえ、ホワイトな職場を選び取れれば、私みたいに悠々自適な在宅ライフを満喫できますけどね。ただ、私の1社目みたいに職場選びに失敗すると税理士なんて目指した日々がクソだと思ってしまう日もあったのです。
税理士の性格 向いている人・向いていない人


ちなみに税理士の性格特徴としては…変な人が多いです!
2社経験し30人以上の税理士と仕事をしてきましたが、ひとクセある人がほとんどです。
お世辞にも「エリート」のようなオーラがある人は少なく、独自のマイルールを持って仕事をしている人が多い印象です。(集団行動向いていない系…)
「人生の一発逆転を狙う資格」という性質が、性格・キャラの濃い人を集めるのでしょう。
数多くの税理士と仕事をしてきた上で、税理士に向いている人と向いていない人を独自に考えてみたので、チェックしてみてください。
なお、数字に強いとか、コミュニケーション能力があるとか一般的な事は今回飛ばしています。
| 税理士に向いている人 | 税理士に向いていない人 |
| 1人で仕事を完結させたい人 | 飽き性 |
| 向上心がある人 | 思い込みの激しい人 |
| 自分で調べて判断ができる人 | スケジュール管理ができない人 |
税理士に向いている人
向いている人①:チームより1人で仕事を完結させたい人
会社員はチームで仕事を行うことが多いですが、税理士は1人で完結できる案件が多いです。
「人に合わせて仕事をするのが苦手…」という集団行動が得意でない方は、税理士はおすすめの職業だと思います。
1人担当者というケースも少なくないため、個人で仕事をまとめ抜く能力が重要です。
向いている人②:勉強が嫌いでは無い、向上心がある人
税理士は生涯勉強です。
クライアントに損をさせてしまった場合、賠償金責任もあります。
常に最新の税法を学び、クライアントの役に立てるように、向上心を持って勉強できる人でないと務まらないでしょう。
「私は税理士だ」というプライドが必要です。
向いている人③:自分で調べて判断ができる人(自分の意見がある人)
税理士はクライアントの事例に対して「税務判断・税務処理」をする職業です。
その際には税法や判例を根拠として、クライアント事情を加味した、柔軟な意見が求められます。
「自分が下した判断に責任を持てること」・「判断に至るまで調べきれること」が税理士であるために必要なスキルです。
税理士に向いていない人
向いていない人①:飽き性
飽き性な人は税理士に向いていないです。
毎年恒例の税務スケジュールに沿って、淡々と仕事をこなす職業でもあります。
税理士の業務範囲は、コンサルティングやM&A、事業承継支援など幅広いので、新しいことに挑戦したい人が活躍するフィールドもありますが、街の税理士の多くは毎年ルーティンで仕事をしています。
向いていない人②:思い込みの激しい人
思い込みの激しい人は税理士に向いていません。
多面的な税務判断が求められるので、事例の一面だけを見て判断すると、大事故になります。
時にはクライアントの言葉も疑い、違う側面もあるのではないかと、様々なケースを仮定できる人でなくてはなりません。
向いていない人③:スケジュール管理ができない人
税務はスケジュールが法律で定められています。
申告期限や届出期限を少しでも過ぎてしまえば、ペナルティや無効といった厳しい世界です。
1社だけならまだしも、税理士は10~30社程のクライアントを同時並行で管理する必要があります。
クライアントによってはなかなか動いてくれないところもあると思いますので、クライアントに応じた進捗管理も重要な役割です。
タイムキーパーができる人でなければ、税理士としては役不足でしょう。
それでも税理士として働きたい!


それでも「税理士として働きたい!」と覚悟を持って挑むのであれば、ぜひ応援したいです。
やはり有資格者であれば、クライアントからの信用度も上がりますし、何より自分の自信に繋がります。
責任感のある仕事ですが、クライアントから「ありがとう。相談して良かった。」と言って貰えた時には、美味しいお酒が飲めるというものです。
独立開業には夢が詰まっていますし、勤務税理士でも管理職を目指せば、そこそこの年収が狙えると思います。
5科目は難しいと考えている場合には、院免(大学院で論文を書いて申請することで、税法2科目免除する方法)を使って税理士資格を取ることもできます。
正直、院免(3科目合格)であれば、そこまでコスパの悪い資格ではないかなとも思います。
『税理士は割に合わない』『税理士はオワコン』と言われて諦めるようであれば、厳しいですが、どの道、合格できない試験です。
税理士として活躍するんだ!という気持ちをぶらさずに、勉強し抜いた一部の人だけが、今税理士として成果をあげています。
「割に合う」働き方は、職場選びで作れる


「税理士は割に合わない」——これはこれまでお話してきた通り半分本当で、半分は「職場次第」だとも考えています。
私が1社目で感じていた「割に合わなさ」の原因は、税理士という職業そのものではなく、職場の環境・待遇・文化にありました。
難易度の高い試験をクリアしても、年収・労働環境・評価制度が適切でない職場に入ってしまうと、「割に合わない」と感じるのは当然です。
逆に言えば、職場を正しく選べば、同じ税理士資格でも全く違う働き方が手に入ります。
これは私が転職して身をもって感じたことです。
Before
(1社目ブラック)
常に月40時間近くの残業
体育会系の雰囲気
残業が給与に反映されていない
税理士になったことを後悔する日々
After
(2社目フルリモート)
繁忙期以外残業ほぼゼロ
プライベート時間爆増
通勤なし・往訪なし・飲み会なし
自由に裁量もって働ける楽しさ
私が転職を決意したのは4年目のこと。「このまま10年後も同じ職場にいる自分」を想像したとき、それだけはダメだと思いました。業界専門の転職エージェント5社以上に登録し、キャリア面談を通じて「自分が求める働き方」を整理しました。
キャリア面談を受けてわかったことは「自分が当たり前だと思っていた環境が、実は当たり前ではなかった」こと。今はフルリモート・通勤なし・往訪なしの税理士法人で働いており、プライベートの時間が増えて、日々の映画鑑賞や読書で毎日が充実しています。
あなたはどこを目指す?
あなたは将来的にどこを目指していますか?これまでお話した通り、割り合う働き方は職場で決まるもの。
「転職するかどうか、まだわからない」という状態で登録して大丈夫です。私もそうでした。無料のキャリア面談を受けるだけで、自分の市場価値・外の職場の実態が把握でき、今後の方向性が整理できますよ。
👔 勤務税理士で年収・環境を改善したい
今の職場が「割に合わない」と感じているなら、職場を変えることが最短ルートです。転職エージェントに登録して、ホワイトな職場・年収アップが狙える求人を探しましょう。
🏢 将来は独立開業を目指している
修業期間として広い業務経験ができる職場を選ぶべきです。転職エージェントに「独立志望・業務幅重視」と伝えて求人を紹介してもらいましょう。
📝 税理士試験受験中・勉強時間を確保したい
試験勉強を応援してくれる職場・学費負担制度がある事務所を探しましょう。今の職場で勉強時間が確保できないなら、まず環境整備が先決です。


まとめ
今回は『税理士は割に合わないのか』について、実際に税理士法人で働く立場から、正直にお話しさせていただきました。
税理士試験の難易度の割には、高い平均年収ではないため、コスパの良い資格とは言えないと考えています。
ただし、働き方の自由度が高く、自分の努力次第で開業をすることもできるので、その点は夢があるなと思います。
税理士試験は長期でとても過酷ですが、働き方の選択肢が多い税理士は魅力ですよ!!



転職して、職場環境が改善したことで「税理士資格取って良かった」と思えるようになったので、職場は超大事…!!









