
税理士になっても…『負け組』でしょうか。
税理士資格を取れれば勝ち組だと思って頑張っていますが、将来が不安です。
こんにちは!むたです。
大学1年時より簿記3級に挑戦し、大学3年時から4度の税理士試験で3科目(簿記論・財務諸表論・法人税法)に合格、院免で税理士になりました。今はフルリモートの税理士法人で、楽しく自由に勤務税理士として働いています。
この記事を読んでいるあなたは、こんな悩みをお持ちではないですか?
- 税理士資格を目指しているが「本当に取る価値があるのか」不安
- 税理士として働いているが、努力に見合った待遇ではないと感じている
- 「税理士になれれば勝ち組」と思ってきたが、本当にそうなのか確かめたい
本記事では、勝ち組税理士・負け組税理士の実態と、独立しなくても「勤務税理士が勝ち組になるための3条件」を現役税理士の視点から正直に解説します。
人生の勝ち組、負け組の定義は人それぞれですが、今回は『年収』『働きやすさ(自由度)』『将来性』の観点から考えてみます。
資格を取得すれば一定の安定を得られる魅力はありますが、「税理士=勝ち組」は自動的には手に入りません。現実を見据えたうえで、解決策を一緒に考えてみませんか?
- 簿財法+院免の30代勤務税理士
- 新卒でブラック税理士法人に入社→「税理士なんて取っても負け組だ」と後悔した時期あり
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- 現在は、フルリモート・残業なしの税理士法人へ転職成功!勤務税理士のワークライフバランス部門で「勝ち組」では?と密かににんまりしてます
勝ち組・負け組税理士のリアル
勝ち組税理士
年収700万~1,000万超
自由な働き方でプライベート充実
AI時代に対応したスキル
税理士資格に誇りをもって働く
負け組税理士
年収500万未満
残業が常態化で常に忙しい
AI時代の効率化についていけない
税理士資格はこんなもんかと後悔
この二者を分けるのは「能力差」よりも「職場環境と戦略の差」であると考えています。『年収』『働きやすさ(自由度)』『将来性』に分解して、実態を見ていきましょう。
税理士の平均年収


税理士資格を取ったら、期待したいのがやはり「高い年収」ではないでしょうか?
まずは「税理士の平均年収」から確認していきます。
開業税理士の平均年収
自分のペースで、人間関係の縛りなく、自由に仕事ができる開業税理士。
しかし、勝ち組と負け組で年収が二極化しているのが現実です。
第6回税理士実態調査報告書(2014年実施)によると、開業税理士の平均年収は744万円です。
| 年収 | 構成比 |
|---|---|
| 300万円以下 | 31.4% |
| 301万円~1,000万円 | 42.2% |
| 1,000万円~ | 26.4% |
調査報告書を見ると、全体の31.4%が年収300万円以下という厳しい現実があります。
その反面、年収1,000万円以上が26.4%と、4人に1人は1,000万円プレイヤーです。
集客がうまくいけば高収入の可能性がある開業税理士ですが、軌道に乗るためには努力とセンスが必要といえるでしょう。
勤務税理士の平均年収
2022年の賃金構造基本統計調査によると、税理士及び公認会計士の年収の平均年収は701.28万円です。
| 税理士・公認会計士 | 平均年収(所定外給与を除く) |
|---|---|
| 全年齢 | 701.28万円 |
| 20歳~24歳 | 428.68万円 |
| 25歳~29歳 | 495.89万円 |
| 30歳~34歳 | 581.63万円 |
| 35歳~39歳 | 671.87万円 |
| 40歳~44歳 | 721.37万円 |
| 45歳~49歳 | 770.03万円 |
| 50歳~54歳 | 853.52万円 |
| 55歳~59歳 | 1,061.47万円 |
| 60歳~64歳 | 576.58万円 |
| 65歳~69歳 | 643.32万円 |
| 70歳以上 | 629.43万円 |
平均年収が約700万円とありますが、これは公認会計士も含めた場合となっています。
税理士に焦点を当てると下記となります。
社員税理士
第6回税理士実態調査報告書(2014年実施)によると、社員税理士の平均年収は866万円です。
社員税理士は一般企業でいう「役員」にあたるので、そのポジションに立つのはかなりハードルが高いといえるでしょう。
税理士としてのクライアント対応というより、税理士法人の経営者としての手腕が求められます。
所属税理士
第6回税理士実態調査報告書(2014年実施)によると、所属税理士の平均年収は597万円です。
所属税理士は、一般企業でいう「サラリーマン」として会計事務所や税理士法人に勤務する税理士です。
世間の平均年収よりは安定して高い給与をもらえるかもしれませんが、高難易度の税理士資格を活用した年収と考えると決して高くはないと考えられます。
ただ、BIG4税理士法人(KPMG、PwC、EY、デロイトトーマツ)は、新卒で既に年収500万円といったこともあるので、勤務税理士で高年収を目指すならBIG4がおすすめです。
高年収の税理士法人もある一方で、底辺の会計事務所ではかなり安い給与で酷使される可能性もありますので、勤務先はしっかりと見極めることが大切です。
一般企業(経理・財務)
一般企業での税理士の年収は400万円~600万円が目安と考えられます。
税理士資格は多少の優遇になるかと考えられますが、基本的には他の従業員と同じ給与基準で決まることが多いです。
税理士資格を取っていなくても、経理の経験を積めば、所属税理士の平均年収と同じ水準です。
むしろヒュープロの担当エージェントには、「年齢を重ねたら一般経理の方が年収が高くなる傾向がある」といわれました。
税理士の働きやすさ


それでは次に「税理士の働きやすさ(自由度)」について考えてみましょう。
繁忙期と閑散期
一般的に税理士は夏は余裕がありますが、冬になると忙しくなる繁忙期がハッキリしている業種です。
◆繁忙期:11月~5月
⇒ 年末調整・法定調書・給与支払報告書・償却資産税の申告・個人確定申告・3月決算
◆閑散期:6月~10月
2020年11月にMikatus株式会社が実施した「税理士業界における人材・採用・教育に関する実態調査」によると、通常期の平均残業時間は月30時間以内の回答が約7割となっていました。
一方、繁忙期の平均残業時間は月80時間以上という回答が約2割を占めています。
夏の間は長期休暇をとって心穏やかに過ごせますが、年の半分は繁忙期であるため、メリハリをつけた働き方が必要となります。
税理士の働きやすさ
私も転職して実感していますが、税理士業界といえど、職場によって働き方が全く異なります。
紙ベースの資料で仕事している場合にはテレワークは難しいでしょうし、専門に特化(相続・M&A他)した事務所では繁忙期はありません。
事務所の特徴、ターゲット顧客、事務所規模等によってカラーが異なるため、自分にとって働きやすい職場を見つけ出すことが重要です。
一般的な税理士(中小企業メイン)の場合は、担当制のため一人でクライアント対応することが多いです。3年も経験すれば「チームで動かず一人で仕事ができる」というのは、働き方の魅力だと思います。
税理士の将来性


最後に「税理士の将来性」について考えてみましょう。
AI・IT技術の普及と税務申告の容易化
AIやIT技術の普及により「将来的に税理士の仕事が奪われる」との話もよく聞きます。
事実、会計ソフトや税務申告ソフトの発達は目覚ましく、自力で税務申告を行える会社も増えてきています。
インターネットの普及により、税務の知識を無料で身に付けやすい環境にあるため『税務申告書類の作成』のみを請負う税理士は、先細りの未来が想定されます。
税理士の未来
とはいえ、AIや会計ソフトのツールを使うのは結局「人間」であるため、正しく活用する力があればテクノロジーは強力な味方となります。
また、税務相談はケースバイケースのため、その人の状況や希望によって適切な税務提案をするコンサルティング分野はAIに代行できない分野でしょう。
今後の将来性のある税理士とは以下のような業務ができる税理士と考えられます。
・AI・IT技術の最新ツールを活用できる税理士
・コンサルティング能力が高い税理士
・専門分野(資産税・M&A・国際税務…)を持った税理士
仕事を奪われるのは、一部の税理士です。


底辺税理士の可能性もあることを忘れない


『税理士になれたら人生勝ち組』ではありません。税理士資格は「うまく活用できるか」が勝負です。
これまで『年収』『働きやすさ(自由度)』『将来性』の観点から、税理士業界の甘くない現実を紹介させていただきました。
自由度の高い働き方ができる税理士ですが、年収や将来性が約束された資格ではなく、『勝ち組』税理士になるにはセンスと努力が必要であることがわかります。
残念なことですが…なにも考えずに肩書きだけ税理士になっても、仕事がない現実が待ち受けています。
勝ち組税理士になるには、変化の早い時代に取り残されないように、稼げるまでの道筋を常に見定めて、計画的に実力をつけていくことが重要です。
勤務税理士が勝ち組になるための3条件


私は開業税理士ではありませんので、税理士事務所の転職を成功した立場から、「勤務税理士として勝ち組になるための条件」を整理してみようと思います。独立開業ではなく、勤務税理士として充実した働き方を実現するための条件です。
管理職・マネージャーへのキャリアパスが明確で、努力が年収に反映される評価制度がある職場。マネジメント職へ昇格しなくても、担当を増やせば給与にきちんと反映する職場。
残業が少なく、フレックス制度や、リモートワークが選べる職場。プライベートと仕事を両立できることが、開業税理士に劣らない「働きやすさ(自由度)」を高める。
AI時代に対応できるスキル・専門性が身につく業務内容がある職場。いずれ開業や転職を考えた時に、市場価値のある税理士になれる環境。
この3条件は全て「職場選び」で決まってしまいます。
税理士という資格自体は、上記3条件を一切保証してくれません。むしろブラックな会計事務所が多いのが現実です。
これらを満たす職場に身を置けるかどうかが、勝ち組と負け組を分けます。フルリモートでホワイトな税理士法人に転職を成功した身としては、勤務税理士の勝ち組ルートは「正しい職場に移ること」しかないと考えています。
正しい職場選びのステップ
「勝ち組になりたいけど、今の職場で果たしてそれが実現できるのか?」—まず現状を客観的に把握することから始めましょう。
今の市場価値・外の職場の実態を把握する。転職しなくてもOK、情報収集だけでも価値がある。
自分が求める働き方(年収・自由度・成長環境)を整理し、今の職場とのギャップを明確にする。
「掘り出し物」の求人は突然出る。早めに登録して、じっくり比較するのが良い職場を見つけ出す鉄則。
私の「負け組」体験談


私自身、1社目では「税理士なんて取っても意味がなかった」と後悔した時期があります。
新卒から入った税理士法人は、終電帰り・休日出勤・残業が多いいわゆるブラックな職場でした。同世代の友人がプライベートを謳歌しているのを横目に、「あれだけ勉強して、なんで自分はこんな働き方をしているんだろう」と思っていました。
4年目に「このままでは負け組だ」と感じ、転職エージェントに登録してキャリア面談を重ねました。そこで初めて、「自分が当たり前だと思っていた働き方は当たり前ではなかった」と知りました。
今はフルリモート・残業なし・飲み会なしの税理士法人で働いています。 年収は平均値くらいですが、通勤時間がなく、自分のペースで仕事ができる今の環境をワークライフバランス部門で「勝ち組」だと満足しています。
時間・自由度・精神的な余裕—それを手に入れるための職場選びを、ぜひ妥協しないでください。
今すぐ取れる行動
あなたが今どのフェーズにいるかによって、勝ち組税理士への道のりは違います。
現役勤務税理士で「今の働き方に不満がある」場合
税理士資格を取得しているのですから、能力の問題ではなく、職場環境の問題である可能性が高いです。一人で悩まずに、転職エージェントの無料面談で「外の世界」を知ることから始めてみることをおすすめします。「転職する・しない」はその後で判断して構いません。
まずは、問題がどこにあるのかを明らかにしましょう。
税理士試験受験中・目指している場合
今は税理士試験に全力を注ぎましょう。
勉強時間を確保できる・学費を負担してくれる税理士事務所も多くあります。転職エージェントに「受験中」であることを伝え、受験生に協力的な職場で、思いっきり勉強に打ち込んでください。
転職を検討し始めた段階の場合
転職サイトへは早めに登録することが鉄則です。良い求人は突然出て、すぐ埋まります。長期スパンで求人情報をウォッチしていると「掘り出し物の求人」に出会える確率が大きく上がります。
担当の転職エージェントと信頼関係を築いておくのも重要です。良い求人があった時に、真っ先に思い出して声をかけて貰える人になりましょう。
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この記事のまとめ
- 「税理士=勝ち組」は自動的には手に入らない。開業税理士の31%は年収300万以下という現実がある。
- 勝ち組と負け組を分けるのは「能力差」より「職場環境と戦略の差」
- 勤務税理士が勝ち組になるための3条件は「①年収が伸びる評価制度 ②時間・自由を確保できる環境 ③将来性のあるスキルが積める職場」
- 「今すぐ転職しなくてもいい」——まず転職エージェントの無料面談で外の相場・市場価値を知ることから始めよう。












