こんにちは!むたです。
大学院卒業後から都内の税理士法人(現在2社目)に勤めており、転職を成功させて今ではフルリモートの税理士法人で自由に働いています。
働きながら税理士試験に挑戦する社会人にとって、税理士の合格は『無理ゲー』と感じるのは決して珍しいことではありません。仕事と勉強の両立、限られた時間での知識習得、そして合格へのプレッシャー、そのすべてが壁のように立ちはだかります。
しかし、正しい戦略と計画を持てば、この壁は乗り越えられる可能性はあるはず。
本記事では、働きながらでも税理士試験に合格できる現実的な可能性と、『無理ゲー』といわれる理由、そしてそれに負けない方法を解説します。

働きながら税理士試験は本当に合格できるのか?

仕事と勉強を両立させながら税理士試験に挑む人は多いですが、実際に合格できるのかと聞かれれば、不安を感じる人がほとんどでしょう。社会人生活は時間も体力も限られており、「本当にやり切れるのか…」という疑問は当然です。
ここでは、実際の合格率や勉強時間のデータをもとに、働きながらの合格がどのくらい現実的なのかを解説します。
社会人でも合格は可能だが、現実は甘くない
社会人でも税理士試験に合格することは可能ですが、非常に厳しい長期戦を覚悟する必要があります。
税理士試験は科目合格制で、1科目ずつ着実に合格を積み上げられる仕組みがあります。そのため、短期間で全科目合格を狙う必要はなく、数年かけて進めることが可能です。
全科目合格までの平均年数は5〜8年。特に社会人受験生は1日2〜3時間の勉強が限界というケースが多く、1科目あたり1〜2年かかることも珍しくありません。この通り「不可能ではないが簡単でもない」というのが現実です。

働きながら1年1科目合格できる人は、だいぶ天才だと思うけどね…。
社会人合格者は“年単位”で勉強時間を積み重ねている
働きながら合格した人は、数年単位で計画を立て、地道に勉強時間を積み上げていることが多いです。
税理士試験の1科目あたりの勉強時間は400〜700時間が目安とされます。社会人の場合、平日1時間、休日4時間程度の学習で年間およそ700時間。
合格者の体験談をみると、出勤前の朝1〜2時間を勉強に充てたり、通勤時間や昼休みを有効活用したりと、生活の中に勉強を組み込んでいます。年単位で続けるためには、計画性と体力、そして精神的な粘り強さが必要です。
働きながら合格した人の共通点
合格者に共通するのは、徹底した「時間確保」と「学習習慣化」です。
社会人の最大の敵は“時間不足”です。限られた時間を最大限活かすため、勉強時間を固定スケジュールに組み込むことが不可欠です。
実際に合格した人の多くは、「平日の夜は必ず図書館へ直行」「朝5時起きで出勤前に2時間勉強」など、自分なりのルールを決めて習慣化しています。さらに、家族や職場に受験の意思を共有し、協力を得て時間を守る工夫をしていました。この習慣化が、長期戦を戦い抜く最大の武器となります。



とはいえ、毎日順調に勉強できるわけではないから、計画通りに進まないのが現実。それでもルーティンを作ろうとすることが大切です。
なぜ税理士試験は『無理ゲー』といわれるのか


税理士試験は、受験生の間でしばしば「無理ゲー」と表現されます。無理ゲーとは、あまりにも難易度が高く、普通にやっていてはクリアできないゲームのこと。
この表現は大げさではなく、実際の試験制度や勉強量、生活への負担を考えれば、そう呼ばれる理由が見えてきます。
本章では、その『無理ゲー』と言われる背景を3つの観点から考えてみます。
勉強範囲の広さと科目数の多さ
税理士試験は範囲が膨大で、官報合格の場合5科目すべてに合格しなければ資格を得られません。
特に、税法科目の理論暗記は、量が膨大。
専門学校の講義を受けるだけでもかなりの時間が必要で、その上、計算問題も理論問題も解けるようにならなければいけないハードルはかなり高いです。
合格率の低さと長期戦必至の試験制度
合格率は科目ごとに約10〜15%と低く、長期戦が前提となります。
税理士試験は科目合格制のため、一度に全科目合格する必要はありませんが、その分1科目ずつ時間をかけて合格していく仕組みです。
1年で2科目受験しても、全科目合格までには3〜5年以上かかるのが一般的。さらに、社会人は時間的制約から1科目受験に絞ることが多く、平均7〜8年の長丁場になります。途中で燃え尽きてしまう人が多いのも、この長期戦ゆえです。
仕事と勉強の両立が生む精神的プレッシャー
仕事と試験勉強を同時にこなすことが、精神的にも大きな負担となります。
日中は業務で頭も体も疲れ、帰宅後に集中力を維持するのは容易ではありません。さらに、試験直前期に仕事が忙しくなると、もう今年の受験は諦めようかと思ってしまうくらい。
職場や家族からの応援が貰えないケースも多く、モチベーションの維持には相当の自己管理力が求められます。この精神的なハードルも、『無理ゲー』と呼ばれる大きな理由の一つです。



仕事もめっちゃ忙しいのに、プライベートで勉強するんだから、相当な覚悟が必要です。
『無理ゲー』に負けない!社会人合格者がやっていた3つの工夫


税理士試験は社会人にとって圧倒的に不利な条件が揃っています。勉強時間の不足、長期戦による疲弊、精神的なプレッシャー…。こうした要因が積み重なれば、まさに『無理ゲー』です。
しかし、そんな中でも確実に合格を勝ち取っている人たちがいます。彼らは「努力根性論」だけで乗り切ったわけではなく、限られた条件を逆手に取り、自分に有利な環境や戦略を作り上げています。
ここでは、働きながら合格した人たちが実践していた3つの共通の工夫を紹介します。
限られた時間を最大限に活かす「時間ブロック術」
社会人合格者は、勉強時間を“空いたらやる”ではなく、あらかじめ生活の中に組み込み「固定化」しています。
隙間時間の活用も有効ですが、それだけでは試験に必要な時間を確保できません。必ず毎日確保する“勉強のための時間枠”をスケジュールに組み込み、生活のルーティンとして回すことで、安定的な学習が可能になります。
例えば、平日なら朝5時〜7時を「税理士試験専用時間」として確保し、出勤前に机に向かう。休日は午前中をメイン勉強時間にし、午後は復習や過去問演習にあてる。
このように「時間を先に確保→その中で何をやるかを決める」やり方は、勉強時間を奪われにくく、習慣化しやすいのが特徴です。
インプット偏重をやめ、徹底的にアウトプットを重視する
合格者は、テキストを何周も読む“安心学習”よりも、問題演習や模試などのアウトプットに重点を置いています。
税理士試験は、知識を覚えるだけでなく、試験時間内に正確に解答する能力が求められます。単に知識を詰め込むだけでは、実際の試験で対応できません。
制限時間を設定して、繰返し問題(特に総合問題)を解き、知識を「使える形」にすることで、試験本番の緊張下でも反射的に手が動く状態を作ります。
特に働きながらの受験生は時間が限られるため、暗記のやり直しよりも、解答力の定着に時間を割くほうが効率的です。
環境を味方につけ、孤独な戦いをしない
合格者は、自分一人で全て抱え込まず、職場・家庭・学習仲間など外部の協力を積極的に得ています。
長期戦ではモチベーションの維持が最大の課題です。一人で戦い続けると、精神的な消耗が激しく、勉強習慣の継続が難しくなります。
「試験直前の仕事量を減らしてもらった」「家族に試験期間中の家事負担をお願いした」「予備校やX(旧Twitter)で同じ目標の仲間を作った」といったような仲間や協力体制を築くことも大切です。
特に仲間の存在は大きく、模試の結果や勉強進捗を共有し合うことで、お互いに励まし合いながら乗り越えています。孤独感が薄れることで、長期間の勉強にも前向きに取り組めるのです。
勉強時間を確保するための職場・環境づくりのポイント


税理士試験の合否を分ける最大の要因は、勉強の「質」よりもまず「量」です。どれだけ効率的な学習法を知っていても、時間がなければ意味がありません。
そして、社会人にとって最大の課題は、その勉強時間をどう確保するかです。特に仕事の状況や職場環境は、日々の学習時間を大きく左右します。
ここでは、合格者が実践していた職場・生活環境の整え方を3つの視点から解説します。
税理士受験に理解ある職場を選ぶ
受験に理解のある職場で働くことは、勉強時間確保の土台になります。
職場が長時間労働や急な残業を常態化している場合、勉強時間は簡単に削られてしまいます。逆に、試験勉強を理解し、残業を減らしてくれる職場は継続的な学習を可能にします。
例えば、会計事務所や税理士法人の中には、試験休暇や科目合格祝い金などを制度として設けているところもあります。こうした環境は、精神的な安心感も与え、試験に集中できる環境を整えてくれます。
時間を奪う職場環境を避ける
どれだけやる気があっても、残業漬けや休日出勤が多い職場では長期的に学習を続けられません。
日々の業務負担が大きいと、帰宅後の勉強に必要な体力・集中力が残らず、学習効率が落ちます。さらに、試験直前期に残業が重なると、計画が崩れ合格可能性が一気に下がります。
ある社会人受験生は、残業時間が月60時間から20時間に減る職場へ転職したことで、平日夜に2時間、休日に4時間の勉強時間を確保できるようになりました。結果として、転職から3年で全科目合格を達成。これは職場環境が勉強の継続性に直結することを示す好例です。
家庭や生活習慣も「試験モード」にする
職場だけでなく、家庭や日常生活全体を試験勉強仕様に整えることが、長期戦を乗り切るカギです。
試験勉強は数年に及ぶ長期計画になるため、家族や周囲の理解がないとモチベーションを維持しづらくなります。また、生活習慣を勉強中心に変えることで、限られた時間を最大限活用できます。
家族に試験期間中の家事負担をお願いしたり、生活の中で娯楽や飲み会を減らしてみましょう。また、就寝時間と起床時間を一定に保ち、朝型学習へ切り替えることで集中度を高めることも効果的です。特に朝の時間は他人に邪魔されにくく、勉強のゴールデンタイムとなります。
まとめ:税理士は『無理ゲー』ではなく『戦略ゲー』だった
税理士試験は、何の準備もなく挑めば確かに『無理ゲー』です。
しかし、「勉強の習慣化」「勉強に集中できる環境」「モチベーションの維持」この3つを揃えれば、『戦略ゲー』に変わります。あなたがこの試験を乗り越える日を想像しながら、一歩ずつ前へ進んでください!!



働きながらの税理士試験は、本当に過酷だと思いますが、税理士になれたら将来の選択肢が広がりますよ!頑張ってください!!
税理士試験に合格できる勉強時間の確保のために、職場を変えるというのも大きな決断です。
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